” Tiny Adventure with Strings ” vol. 5

callithump2006-11-22

またしても長いこと日記を休んでしまった。忙しいのはいいことなんだか、よくないんだか.....ここ暫く書いていない間にも、ICPオーケストラやミン・シャオフェンの来日公演等々、特筆すべきイヴェントは多々あったのですが、兎に角日記書く時間が全然取れない。しかし、たまには更新をせねば.....。いろいろ割愛して先へ進みます。

で、酒井俊 & String Trioのライヴ・シリーズ " Tiny Adventure with Strings " も今日で5回目。このシリーズも今日で今年最後の回になる。と同時に、キャロサンプ企画のイヴェントも今年はこれでお終い。表向きは「仕事納め」となるけれど、水面下では来年の企画が諸々進行中で、稼業の校正仕事も含めまだ暫くは忙しくなりそうな予感。

先ずは、今日のゲスト、犬塚彩子さんのソロから。リオ・デ・ジャネイロ録音の新譜を9月に発売したばかりの彼女、バンドとの演奏活動もやっているけれど、今日は敢えて、彼女の息遣いや独特のタイム感覚がたっぷりと味わってもらえるよう、ギター弾き語りのソロで演奏してもらった。非常に物静かに、訥々と、しかし流麗なグルーヴで奏でられるその演奏。気持ちよく聴き入ってふと気がつくと、場の空気をいつの間にか一変させているこの静かな個性。遂にString Trioのメンバーの誰も知らない人をゲストに呼んでしまったが、彼女は素晴らしい逸材だと思いますよ。

で、次は我らが酒井俊 & String Trioの演奏。苦労の甲斐あって、アンサンブルもグッと充実してきたし、俊さんの歌とトリオの演奏の親密度もかなりアップしてきた。とはいえ、今日のセット・リストにもいくつかの難所があって、本番中もこちらは内心気が抜けない。でも、最大の難曲「ミルク・ティー」は今までで最高と思われる出来。本編最後で本日が初演になる「At Last I Am Free」では、あまりの演奏のテンションに呆気にとられたのか、演奏が終わってミュージシャンがステージを去っても誰も拍手をしないという珍事が発生。会場全体がしーんとしてしまって、これはアンコールはなしかな?と半分諦めていたら、暫くして一斉に大きな拍手が。長いことやってるけれど、こんなこと初めてだよ。しかしこの沈黙、随分長く感じられたけど、実際は何秒くらいだったんだろう? 

アンコールは8カ月ぶりに「満月の夕べ」をば。しかし、長年歌い馴れているであろうこの曲で、俊さんがよもやの大間違い。サビの途中で歌と演奏がズレまくって奇妙なサウンド・コラージュのようになってしまう(これはこれで面白かったかも...)も、間奏でなんとか持ち直し、目出度く(?)演奏終了。おつかれさまでした〜。しっかし、ホントに最後の最後まで気が抜けないよな、いつも。ふぅ〜。

帰りに阿佐ヶ谷の居酒屋で向島ゆり子と2人でString Trioの現状とこの先の展開について、あれこれと話す。このバンドでオレのアイディアが何とかカタチになって皆に聞いてもらえているのは、なんと言っても最初期の準備段階から協力してくれている彼女の力が大きい。感謝してます。

" Tiny Adventure with Strings " は暫くお休みをいただいて、次回は来年3月か4月に行う予定です。お楽しみに。

今日の写真は酒井俊(左)と犬塚彩子(右)。終演後に記念の1枚をパチリ!