インスタント・セールスパーソン

週末に発注しておいたフライヤーが印刷屋から届いていたので、重たい束を抱えてあちこちに置いて回る。吉祥寺を回った後、新宿へ行きピットインで今夜のライヴへの折り込みをお願いして、近所のドトールでひと休みし始めるとケータイに大友良英から電話。「今日のライヴの物販する人がいないんだけど、野田っちさぁ、聴いていくんならやってよ。オレの新しいCD1枚あげるからさ」。おいおい、またしても雑仕事かい!...とか思いつつもスイッチは入るんだよな。飲みかけのアイスカフェラテを一気に飲み干して、急いで新ピに戻る。

今日のライヴは、ニューヨークから帰国中のタツヤ・ナカタニとテルアビブから来日中のアシーフ・ツアッハーに、大友、大蔵雅彦八木美知依が加わった、1打・2弦・2管のインプロ・クァルテット。戻ってみると案の定、CDのタイトル数がやたらに多い。タツヤとアシーフの2人だけで30タイトル近くあるぞ。とにかく大急ぎで値段と在庫数を確認し、メモ用紙とガムテープと段ボールでキャプションなどを拵えて、開場前の十数分で即席物販所を調える。

フライヤー配布の疲れが出てしまって、正直なところ聴いて帰ろうかどうしようか迷っていたのだけれど、緩急の妙と楽器同士の響き合いが美しい、いいライヴだった。久しぶりに聴く八木みっちゃんがインプロヴァイザーとしての腕をまた一段と上げていたのが印象的。またしても体よく使われた感がなきにしもあらずだけど、CDも結構売れたし、ま、いがったということで今日はよしとすべ。

終演後は例によって近所の蕎麦屋で打ち上げ。急な電話呼び出しで晩メシを食い損ねて腹ペコだったので、運ばれて来た蕎麦があっという間になくなっていて、自分で食べておきながらちょっと驚く(笑)。今日からまた断酒再開なのでちょっと手持ち無沙汰だけれど、それでも午前1時過ぎまでよしなしことを話し、大友君の車に便乗して帰宅。ふ〜っ。